オールスターキャスト出演のパニック映画。いわゆるグランドホテル方式の傑作、大空港を鑑賞したのでつらつらと
解説は映画.comから引用
猛吹雪の国際空港と旅客機の中でくりひろげられる人間模様と恐怖のアクシデント。製作は「モダンミリー」のロス・ハンター、監督は「36時間」のジョージ・シートン、アーサー・ヘイリーの原作を「三十四丁目の奇跡(1947)」「喝采」のシナリオで2度のオスカーに輝くジョージ・シートンが脚色。撮影は「愚か者の船」のアーネスト・ラズロ、美術はアレクサンダー・ゴリッツェンとE・プレストン・エイムズ、セット装飾はジャック・D・ムーアとミッキー・S・マイケルズ、音楽を「キャメロット」の故アルフレッド・ニューマン、衣装を「イヴの総て」でオスカーを得たイーディス・ヘッドがそれぞれ担当。出演は「泳ぐひと」のバート・ランカスター、「5枚のカード」ディーン・マーティン、「ペンチャー・ワゴン」のジーン・セバーグ、「経験(1969)」のジャクリーン・ビセット、「暴力脱獄」のジョージ・ケネディ、「追想」のヘレン・ヘイズ、「駅馬車(1965)」のヴァン・ヘフリン、「経験(1969)」のバーバラ・ヘイル、「白昼の死刑台」のダナ・ウィンター、それに舞台の名優バリー・ネルソン、モーリン・スティプルトンなど。テクニカラー、トッド・AO・70ミリ。1970年作品。
Vincent Bell 映画「大空港」 Love theme from AIRPORT - YouTube
点数 78/100
グランドホテル方式の映画は今までにポセイドン・アドベンチャーとタワーリング・インフェルノぐらいしか見たことがなんですが。今作の大空港は後にエアポートシリーズとして4作まで作られます。(同じようなタイトルの映画は数多となくありますが)
そんな1970年公開の大空港。序盤は様々な人物のオムニバスストーリーになっていて、それが終盤になるに連れ、収束していき一つの結末へと導かれていく作りが面白い。
序盤からこの人はこういう役割で、この人とこの人はこういう関係にあるんだっていうのが、わかりやすく描かれているため序盤から終盤まで退屈せずにテンポよく楽しめたかな。
よくよく考えると、冬の大雪の中の空港でのパニックものってことは、ダイ・ハード2でここからインスパイアされているんだろうなと思うと元ネタ知った気分でおもしろい。そういや、ダイ・ハード1作目が高層ビルでの話だったから、タワーリング・インフェルノのインスパイアとも思えるね。どんだけパニック映画好きなんだ。
そんなことはさておき、今作で圧倒的存在感を出しているのが米アカデミー助演女優賞を受賞したヘレン・ヘイズですかね。無賃搭乗常習犯の老女を演じた彼女は、ちっとも悪びれていない感じであったり、そのなかにもおばあちゃんならではの愛嬌があったりとすごくいい役をしていました。
そんな一見、話に関係無いようにみえるおばあちゃんまでちゃんとストーリーに関わってくるのがいいね。
一番心に残ったシーンは、飛行機内での犯人の爆弾入りかばん奪取作戦でのおばあちゃんの泣きの演技の演技。戦犯ともいえる人のかばんをとるなとCAから奪った奴と、トイレから出てきた奴に「そいつ爆弾持ってるぞ」と脅したやつ。そして、思った以上に爆発がしょぼかったっていう一連のシーンですかね。
その後も、飛行機に穴は空いたものの無事に飛行場まで帰れるか。そして雪にハマって立ち往生している飛行機を無事滑走路からどけることができるか。後半はハラハラしながら見ることができたかな。霧の中の滑走路の光をみたときの安心感と言ったら。
ただのパニック映画にせずに、その中にあふれる人間ドラマをちゃんと描き出している大空港。是非オススメです。
ではでは