アルフレッド・ヒッチコック監督作の逃走迷路を鑑賞したのでつらつらと
解説は映画.comから引用
無実の罪を着せられた男が真相を突き止めるべく奔走する姿を描いたヒッチコック監督作。カリフォルニアの航空機工場で大規模な火災が発生し、男性従業員が命を落とす。被害者の同僚であるバリー・ケインは、事件現場でガソリン入りの消火器を持っていたことから容疑者とみなされ、警察から追われる身となってしまう。ケインは自分に消火器を手渡した男フライが真相を知っていると考え、行方を追うが……。
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点数 68/100
アルフレッド・ヒッチコック監督の1942年作品で、ヒッチコック作品らしく主人公が事件に巻き込まれていくタイプの話。
1942年作品らしくプロパガンダ要素が多いなあと感じたかな。
主人公は濡れ衣を着せられて自分をはめた犯人を追いかけるうちに、その背後にある大きな組織の存在が明らかになっていくようなストーリー。
視聴者は主人公と同じようになんだかわけがわからないまま自分に着せられた罪のためにさまざまなところへ逃げていく。
そんななか旅先で出会う人達に助けられながら、次に組織がしようとしていることに気付いたりしていく展開は凄くハラハラさせられる。
逃走中に出会う盲目のおじいちゃんは実は最初から逃走犯だってわかっているのにも関わらず優しく接してくれ、目は見えないけれども彼の潔白は目が見えなくてもわかるという展開には凄くジーンときた。
手錠を車のモーターで切断しようとするところの、音楽が盛り上がりながら映像のカットが徐々に早く切り変わっていく場面はすごく緊張感あってよかったなあ。
そんななかにもヒロインのパット(プリシラ・レイン)が出ている看板がその時の主人公の置かれている状態を暗示する内容が広告になっているっていうのは、今の状況を説明するのにすごくわかりやすい上に、ちゃんと笑いのポイントになっていて飽きさせない作りになっていてとても好きだった。それにしてもヒッチコックは金髪美女好きだな。
終盤の今作の最大の見せ場でもある自由の女神のシーン。いまみてもドキドキする展開とあの舞台は凄く良かったなあ。結局落ちてしまうんだけれども、あの感じはめまいに引き継がれていくのかな。撮影方法が明かされなかったため話題を呼んだそうで。そりゃすげえもん。
そんな中でも気になった点。序盤に出会うトラックの運転手や、盲目のおじいさん。フリークスはまあ様々な意見の人がいたけれども、指名手配をされてて出会って怖がったりしないで、すぐに主人公の無実を信じてしまうのはちょっと疑問が残ったかなあ。それだけ、人の優しさは国を変えるってことなんだろうか。
あとは、後半捕まってしまってからちょっと退屈気味になってしまったのは、序盤のテンポが良すぎたからっていうのもあるかな。前半のテンポが良すぎたせいでとくに大きな伏線だったり謎解きもなくスイスイ物語が進み最後もあっさり終わってしまうところはちょっと残念。終盤の自由の女神のシーンだけが記憶に残ってしまいそうな感じも納得かな。もうすこし物語に深みがあればおもしろくなっただろうに残念。
まあプロパガンダ映画だしって割り切ってしまえば仕方ないのかな。
逃走迷路を発展していったものが、北北西に進路を取れだったりするんだろうからヒッチコックがこの当時最先端の技術を使ってしたかったことがわかる映画だったかな。見といて損はないです。
話の展開はちょっと近いかな。アクション要素もてんこ盛り。もちろん大好き。
めまいズームでお馴染みのめまい。久しぶりに見直したい。
ではでは。